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ニュース一覧 2017.09.11 up

レポート

音楽監督・大野和士×都響メンバーの特別授業「第19回 都響マエストロ・ビジット」

「都響マエストロ・ビジット」は、都響の指揮者が都内の小中学校や高校を訪問して開く特別授業。
2017年度は9月5日に音楽監督・大野和士と都響メンバーが中央区立日本橋中学校を訪問、2時間の特別授業を行った。



指揮体験
© Rikimaru Hotta

 1時間目は3年生全員(109名)を対象とした、大野和士による指揮体験と合唱。最初に大野が皆の前でボールを上へ投げ、「落ちる瞬間に手を叩いてみよう」そして「全員の呼吸がなぜ合うのかな」ということから、指揮者の腕の動きに話をつなげていく。続いて希望者数人に指揮棒を手渡し、2拍子、3拍子、4拍子と、指揮の動きを説明。大野自らピアノを弾き、手拍子をしたり、徐々にテンポを上げながらタイミングを合わせたりと、気持ちを一つにして音楽を作っていく楽しさを共有していった。


 後半は山崎朋子の合唱曲《あなたに会えて…》を大野の指揮で。全員が暗譜で臨み、一旦「仕上げた」レベルに達していた生徒たちに、大野がさらにアドバイスを贈る。「冒頭の“ラララ”はどんな気持ちかな? まだ言葉にならない曖昧な思い、憧れ。だから柔らかく歌ってみよう」

合唱曲
© Rikimaru Hotta

……指揮者の一言に素早く反応し、表現が深く豊かになっていく様子は本当に印象的だった。


 2時間目は、吹奏楽部(1~3年生/46名)に都響メンバー3名が参加しての合同セッション。吹奏楽部が日ごろ取り組んでいる曲を大野の指揮で一緒に練習した。「ここは小節ごとに和音が変わるから、1拍目にアクセントを」などの指示で、音楽がみるみるうちに生気を帯びていく。終了後も、都響メンバー3名のまわりにはその楽器の生徒たちが集まってミニ・レッスン状態となり、熱気が続いた。


吹奏楽部
© Rikimaru Hotta

 現代は豊富な情報を得られる時代だが、世界的に活躍する指揮者に接し、プロの音楽家の真剣さを間近に聴く体験はまさに一期一会。参加した生徒たちが、かけがえのない何かを得たのは間違いないと思えた。

(取材・文/友部衆樹)

第19回 都響マエストロ・ビジット
音楽監督・大野和士×都響メンバーの「特別授業」
2017年9月5日(火)中央区立日本橋中学校 体育館
訪問者/大野和士(音楽監督)、糸井裕美子(クラリネット奏者)、岸上 穣(ホルン奏者)、​岡崎耕二(首席トランペット奏者)
参加生徒/3年生(109名)、吹奏楽部(1~3年生/46名)