西 悠紀子

ヴィオラ

西 悠紀子 (にしゆきこ) Yukiko NISHI

(2018年8月1日入団)

私の音楽はじめて物語

発表会で(3歳)
発表会で(3歳)
 2歳でヴァイオリンを始めました。同じマンションで同級生の男の子がスズキ・メソードの教室へ通うことになり、その子のお母さんと私の母が仲良しで、一緒にと誘われたのがきっかけです。
 ただ私は練習が嫌いで、最初のころは泣いてばかりいた記憶があります(笑)。月に1回くらい弦楽合奏があって、年上のお兄さんお姉さんと一緒に弾いたり遊んだりするのが楽しくて、それで続けていました。4、5歳ころにCDで聴いたチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲第3楽章が大好きになって、いつかこれを弾けるようになりたい、と思ったことを覚えています。
 最初に就いたのは角永 操(すみながみさお)先生で、音楽のイメージを大切にされる方。小6で小西麻紀子先生に替わり、よりテクニック中心のレッスンになったのが新鮮でした。中学
時代、プロになれたらいいな、と何となく思い始め、ヴァイオリンを弾くことが生活の中心になった気がします。
 とはいえ高校進学は音楽高校を考えず、地元の公立高校普通科へ。音楽家になりたい、をちゃんと意識し始めたのは高校生になってからです。高1のころ聴きに行った豊田弓乃先生の演奏会が素晴らしかったので、豊田先生が教えていらっしゃる桐朋へ行きたい、と。そこからソルフェージュやピアノを始めたので、準備としてはかなり遅かったです。高2の夏に桐朋
の夏期講習を受け、豊田先生に初めてお会いして、レッスンも受け始めました。高校生活の後半は受験準備に明け暮れました。
 桐朋では引き続き豊田先生に師事しました。大学2年の時、先輩に声をかけられてカルテットを組み、ヴィオラを弾くことに。せっかくなので勉強してみようと副科ヴィオラの希望を出し、店村眞積先生に師事。最初のレッスンで、先生がおっしゃった通りに楽器の構え方や弓の角度を少し変えるだけで全く違う音が出ることにとても驚き、「なんて面白いんだ!」と思ったことが強く印象に残っています。それ以降、内声の面白さと音色に魅了され、室内楽でもオーケストラでもヴィオラを弾いていました。
 大学4年の初夏、オーケストラの授業で久しぶりにヴァイオリンを弾いたのですが、その時ヴィオラの方がいいな、「(音型を)刻みたい!」という衝動にかられまして(笑)。それ
がヴィオラに替わるきっかけでした。が、もう大学4年ですから転科するわけにもいかず、学部はヴァイオリンで卒業。本格的にヴィオラ専攻になったのは桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程(富山)へ入った時です。アカデミーでは鈴木学先生に師事しました。
 修了後、2年ほどフリーで活動していた時期があり、都響のオーディションを受けたのは2017年12月。翌年3月から都響のステージに参加させていただき、すぐに弾いたのがインバルさんの《悲愴》。凍るような緊張感のピアニシモに衝撃を受けました。
 都響のヴィオラ・セクションは一人ひとりの集中力が高く、周囲とのバランスをとりながら自分の個性を出していく積極性が素晴らしいと思います。私もさらに研鑽を積んで、自分の役割をより果たしていきたいと考えています。

(『月刊都響』2019年7・8月号 取材/文・友部衆樹)

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