リレーエッセイ Relay Essay

No1.コントラバス
本山耀佑(もとやまようすけ)
Yosuke MOTOYAMA
本山耀佑

好きなもの

趣味はとても多いです。
アウトドア:山歩き、散歩、自転車、建築鑑賞
収集:LPレコード、楽譜や本などの資料、弓
インドア:DIY、靴磨き、仕事でやらない曲をコントラバスで演奏、建築系ゲーム、剣道など…
僕の持論に「嫌なことは趣味にしてしまうと楽」というのがあります。
もともと運動は苦手なのですが、登山を趣味にしてからは普段歩くことも楽しくなりました。革靴を仕事のために綺麗に保つことは面倒だと思っていましたが、趣味としてやり始めると奥が深くて面白いです。
建築はドイツに留学してから興味を持ちました。様式があり、時代の精神的状況が反映されているのは音楽にも共通しています。と言いましても、きっかけは「音楽を理解するため」という勤勉なものではなく、趣味の建築系ゲームだったのですが……。東京には古い建物は多くありませんが、上野は面白い建築物が残っていますよね。改めて芸術は共通しているな、と感じています。
音楽を嫌だと感じたことはありませんが、練習はつらいものです。一方で、自分の好きな曲をコントラバスでも弾けるように編曲して練習してみると、とても楽しいです。


思い出深い曲

まずは小学校の授業で聞いたスメタナの《モルダウ》です。家でも父親の趣味でクラシック音楽はよくかかっていました。ところが《モルダウ》は学校で聞いたのを自室でも聞いてみたいと思い、自分用にCDとプレーヤーを買ってもらったのを覚えています。
それから中学校の管弦楽部で弾いたドヴォルザークの交響曲第8番、シューベルトの《未完成》と《ザ・グレイト》。これらの曲は、授業中に頭の中で最後まで歌えるくらいまで繰り返し聴きました。この頃にはすっかりマニアになっていましたので、秋葉原の(閉店してしまった)大きなCDショップに管弦楽部の先輩とCD漁りに出かけたりもしていました。中学生が電車賃をかけてでも行く価値のあるお店でした。
「思い出深い曲」というと高校生のときのマーラーの交響曲群への傾倒が思い浮かびます。スコアも買い揃えていました。例えば、マーラーの交響曲第5番の《アダージェット》は、ピアノで一人で弾いてみても、ものすごく感動します。
今でもそれらの曲を演奏するときには、当時のことを思い出すことがあります。


お読みいただきありがとうございました。リレーエッセイのバトンは同郷のお2人にお渡ししたいと思います。チェロの平田昌平さんとフルートの松木さやさんです。お楽しみに!

写真
ドイツ・バイエルン州のホーホ・ゲルン山頂にて。
ドイツはコンビニがないので、行動食を手に入れるのがとても大変です。リンゴをたくさん持っていきました。
山頂には十字架と小さな教会(日本の神棚のようなもの)があることが多いです。

おすすめの3曲

  • マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調 8月都響公演にてこの曲のアダージェットが聴けます
  • ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 op.88
  • クーセヴィツキー:コントラバス協奏曲 op.3

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