2020年、バンベルク交響楽団のマーラー国際指揮者コンクールで第1位を獲得して世界的に注目を浴びるようになった。審査員には「これ以上ないくらい自然に、まさに魔法のような瞬間を引き出す能力」を持った「率直さと才気とのめずらしい組み合わせ」と評された。
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22／23年シーズンは、ヤナーチェク《マクロプロス事件》でベルリン国立歌劇場にデビュー、コンサートではシュターツカペレ・ベルリンとの共演も予定されている。また、カメラータ・ザルツブルク、ベルリン・ドイツ交響楽団、タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団、アデレード交響楽団、ボルティモア交響楽団、ボーンマス交響楽団、ポーランド国立放送交響楽団、東京都交響楽団等のオーケストラにもデビューする他、エーテボリ交響楽団と再び共演する。
最近の重要な活動としては、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、バーゼル交響楽団、ボローニャ歌劇場フィルハーモニー、ボルサン・イスタンブール・フィルハーモニー管弦楽団、BBCウェールズ交響楽団等の指揮が挙げられる。21年にはバンベルクに戻り、定期演奏会でトーマス・ハンプソンと共演した。今後のシーズンには、コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウスとアン・デア・ウィーン劇場での新制作を指揮する予定がある。
これまで指揮したオペラは、ポーランド国立歌劇場で《死の都》、ライン・ドイツ・オペラと韓国国立オペラで《ヘンゼルとグレーテル》、スウェーデン王立歌劇場で《フィガロの結婚》、ネヴィル・ホルト・オペラで《ドン・ジョヴァンニ》、ロイヤル・オペラ・ハウスでジェラルド・バリー《地下の国のアリス》等が挙げられる。
14年から、イースト・ロンドンにある音楽劇カンパニー「シャドウェル」の音楽監督を務めており、優れた若手ミュージシャンたちと、現代イギリスのレパートリーを守りつつ、新しいオペラの形式を試している。同カンパニー制作のオリヴァー・ナッセン《かいじゅうたちのいるところ》は、19年にサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場、22年にバンベルク交響楽団との共演でバンベルクへとツアーで回った。
ロンドンに生まれ、ケンブリッジ大学（音楽学）と英国王立音楽院（ピアノ）を優秀な成績で卒業した後、シモーネ・ヤング、トーマス・アデス、サー・サイモン・ラトル、ダニエル・ハーディング、リチャード・ベイカーのアシスタントを務めた。

photo:©Frank Bloedhorn

photo:©Salzburger Festspiele_ wildbild_Doris Wild