コンサートマスター就任のお知らせ

ニュース

2024年4月1日付で水谷 晃(みずたに・あきら)がコンサートマスターに就任することをお知らせいたします。群馬交響楽団、東京交響楽団のコンサートマスターを経て確かな実力を発揮してきた水谷の就任により、ソロ・コンサートマスター矢部達哉、コンサートマスター山本友重との3名体制で、より充実した演奏活動を目指して参ります。

水谷 晃より メッセージ

©Taira Tairadate


この度、東京都交響楽団のコンサートマスターに就任させていただくこととなりました水谷晃です。小林健次先生と出会い、音楽家になることを決心した頃より慣れ親しんできた都響。ここで弾かせていただけますことを運命的に感じております。
素晴らしい指揮者陣との魅力的なプログラムだけでなく、島しょを含む東京都の子どもたちに音楽をお届けできますことも楽しみにしております。様々なものがAIに取って代わる現代にありましても、先人たちの手を通して大切に伝わってきた音楽を分かち合う時間が、これからも皆様の心を動かすものとなりますよう、都響の個性豊かな音楽家の皆さんとともに全力で取り組んでまいります。

会場でお目にかかれますことを心待ちにしております!

プロフィ―ル

大分市生まれ。桐朋学園大学を首席で卒業。ヴァイオリンを小林健次氏、室内楽を原田幸一郎・毛利伯郎の各氏と東京クヮルテットに師事。在学中Verus String Quartetを結成し松尾学術振興財団より助成を受け、イェール大学夏期アカデミー・ノーフォーク室内楽フェスティバルに参加。その後、第57回ミュンヘン国際音楽コンクール弦楽四重奏部門で第三位入賞。日本人のみで結成された弦楽四重奏団としては38年ぶりの入賞となった。2010年4月より国内最年少のコンサートマスターとして群馬交響楽団コンサートマスターに就任。群馬県内での音楽活躍が評価され、第9回上毛芸術文化賞を受賞。
2013年4月~2023年3月まで東京交響楽団コンサートマスター。10年間の在団中、音楽監督ジョナサン・ノット氏指揮での「英雄の生涯」を含む多数のCDが発売。自身の音楽活動の柱としてアウトリーチ活動にも積極的に取り組み、2021年2月より故郷・大分にて、音楽を通して地域や社会にスポットライトを当てるプロジェクトが始動。室内楽奏者として木曽音楽祭、ゆふいん音楽祭等、各地の音楽祭にも出演している。現在、オーケストラアンサンブル金沢客員コンサートマスター。母校・桐朋学園大学講師として後進の育成にも取り組んでいる。

大野和士より メッセージ

©Rikimaru Hotta


この度、東京都交響楽団が、水谷晃さんを、コンサートマスターにお迎えすることを心から喜んでいます。
彼と私が、初めて共演いたしましたのは、新国立劇場でコロナ禍の最中(2021年3月)に、ワーグナー「ワルキューレ」を本来大編成のオーケストラを多少縮小し、全客席の半数程度のお客様のもとで演奏した時でした。そのリハーサル段階では、少ない弦楽器の響きをできるだけオリジナルの豊かさに近づけるため、それぞれのパートに音を書き込んでくれたり、やはりところどころ欠けている管楽器と弦楽器のバランスの取り方をサジェストしてくれたことに、大変感じ入ったのを覚えています。
そしてもう一つ、特筆すべきは、周りの仲間に自然とエネルギーが湧き起こっていくような、彼のあくなき積極的な音楽に向かっていく姿勢です。この新しい力が、都響の更なる発展に大きく寄与することを確信しております。
 
 
 
 

都響主催公演出演情報

●矢部達哉とともにトップサイドで演奏
プロムナードコンサートNo.407
日時:2024年4月21日(日) 14:00開演(13:00開場)
場所:サントリーホール
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》op.8 no.1-4
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92

●山本友重ともにトップサイドで演奏
第997回定期演奏会Cシリーズ
日時:2024年4月27日(土) 14:00開演(13:00開場)
場所:東京芸術劇場コンサートホール
シューベルト:交響曲第7番 ロ短調 D759《未完成》
シューベルト:交響曲第8番 ハ長調 D944《ザ・グレート》

●コンサートマスターとして演奏
第999回定期演奏会Aシリーズ
日時:2024年5月30日(木) 19:00開演(18:00開場)
場所:東京文化会館
ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 op.68《田園》
ショスタコーヴィチ:交響曲第6番 ロ短調 op.54