安達優希

第1ヴァイオリン

安達優希 (あだちゆうき) Yuki ADACHI

(2018年4月1日入団)

私の音楽はじめて物語

発表会で(6歳)
発表会で(6歳)
 幼稚園に入園して間もない頃(3歳)、友だちが皆習いごとをしていたからか、自分から「ヴァイオリンをやりたい」と言ったそうです。CD か何かで音を聴いて、それでやりたかったみたいです。いろいろなことに興味がある子だったので飽きてしまって続かないと思われ、すぐには習わせてもらえませんでしたが、半年経ってもまだやりたいと言っていたため、教室に通うことになりました。当時は千葉に住んでいたので、桐朋子供のための音楽教室で佐藤明美先生に師事しました。最初の2ヵ月くらいは楽器の構え方の練習をし、その次はボウイングのみ、続いて音階や簡単な曲をやったり、基礎を作っていただいた気がします。
 小1で島根に引っ越し、今岡康代先生に替わり、先生が指導されていた山陰フィルジュニアオーケストラに入って中3まで続けました。オーケストラに触れたのはそれが最初で演奏を聴くことよりも先に、気がついたら自分で弾いていた感じです。小4でベートーヴェンの7番をやったり、小5で《ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド》K.373(モーツァルト)でソロを弾かせていただいたり、楽しかったですね。
 中学で進路を考えた際、校区でそのまま進むと進学校だったので、勉強も大変だしヴァイオリンを続けるのは難しいかもしれない。やはり音楽をやりたい、と京都堀川音楽高校の受験を決めたのが中3の夏です。京都でヴァイオリンのレッスンを受けたり、ソルフェージュで兵庫へ通ったりと、内容の濃い1年でした。
 高校のオーケストラの授業で出会ったのがショスタコーヴィチの5番。技術も内容も難しい、こんなにすごい曲があるのかと衝撃を受けました。高3のチャイコフスキー5番ではコンマスをやらせていただき、大変でしたけれど、改めてオケっていいなと思いました。 ヴァイオリンのレッスンでは杉江洋子先生にお世話になり、曲の構成や和声の動きの大切さなどを学びました。
 進学は京都市立芸大を考えていたのですが、高3の秋に東京藝大の課題曲が発表されると、弾いたことのある曲が多かったことと、先生方から受験を勧められたこともあり、挑戦して進学しました。
 東京藝大では同期とルナーリア弦楽四重奏団を結成し、室内楽に熱中しました。山田百子先生と大友肇先生(ともにクァルテット・エクセルシオ)のレッスンは本当に内容が濃くて、室内楽の弾き方を徹底して学びました。大学3年の時から師事した大谷康子先生のレッスンでは、先生は本当に心の底から音楽が好きで、聴く人の心を温かくできることに感動しました。学生はやる気を引き出され、音楽を愛することを教わり、在学中に自分の演奏や音楽に対する考え方がとても変わったと思います。
 大学4年の春に都響のオーディションの情報を見て、オケに入るのに何年かかるか分からないけれど、最初の挑戦と思って受けたのですが、幸運にも合格。大学を卒業してすぐの2018 年4月に入団しました。一人ひとりが素晴らしいのはもちろん、 周囲がどう弾きたいかを察知しつつそれぞれ表現していく、そして楽員の皆さんの音色がとにかく美しい! そのすごさに圧倒される日々です。そんな刺激を糧に、私自身も音色を磨き、自分の表現をもっと出せるようになりたいと思っています。

(『月刊都響』2020年1・2月号 取材・文/友部衆樹)

楽員紹介一覧